コーチの雑談

サッカーで地域と人を繋げたい

何かを両手で扱ってこそサッカーが両手で扱える

どうも

 

この間の休日の練習を利用して中学生と面談をしたんですね。

その中で1つ驚いたことがありまして。

 

 以下はある選手の1週間のスケジュールです。

月:学校、フットサル

火:学校、練習

水:学校、フットサル

木:学校、塾

金:学校、練習

土:練習(午前か午後どちらか)

日:練習(午前か午後どちらか)

 

どうでしょう。

人によってはこんな頑張ってて偉い!

となるんでしょうね。

 

でも僕は本気で

やばい

と思いました。

 

詰め込みすぎじゃないですか?

まだ中学生だし大人でもこんな働きませんよ。

 

こんな状況で文武両道できるかとかそういうことを言いたいのではないです。

勉強も学校も大事

夢中になっていることをやるのも大事

 

でももっと大事な

他の世界を見たり感じたりする余裕がないんです。

他の子も例にならったようなスケジュールばかりの子で、

そういう子が多い現状で土日の練習でさえ連続させたくないなとも思ってしまいました。

確かにサッカーを楽しんでる子たちだから休日の練習は1日だけね。

なんて簡単に言えません。

 

いろんな世界を見れる時期にそのチャンスを僕ら大人が奪っていいものなのか。

とも思うわけです。

 

そして僕らと同じで彼らには家族や恋人、いつも遊ぶ友人がいる。

大事な人がいるんです。

 

プロになりたいならいいじゃないか!

って思う人もいるでしょう。

僕自身日本のサッカーに1ミリでも貢献したいです。

 

でもそんなものを奪ってまでプロ目指してもらったところで何も残せない。

 

ドルトムントが去年の4月にバスを爆破された時

どの選手か忘れましたが、

フットボールより大事なものがあると気づいた」

ってコメントしたんです。

トップレベルの選手でさえそういうことを言っている。

 

マンCのシルバは生まれてくる子が未熟児でその対応しなきゃいけなくなり試合に出ませんでした。

でも監督のグアルディオラが快く了承。

 

イブラヒモビッチは施設にいる子どもを訪ねた際に

フットボールよりも大事なものがある」とコメント

 

いま自分の周りにいる人、あるモノを大事にしない限り

サッカーを大事にできないと思うんです。

サッカーって人生そのものですから。

 

誰かを大事にしなきゃ大事にされないし(見返りを求めろってことじゃない)

そうしないと自分におけるサッカーの存在の大きさに気づけないです。

 

ヴェルディ甲府で活躍した林健太郎さんが

「サッカーを両手で扱う」って言っていたんですが

サッカー以外でもまさにそういうことだと思います。

 

なにかを両手で扱えていない人に

サッカーを両手で扱えるわけがない。

 

家族を大事にしないやつが

チームメートを大事にできない。

 

サッカーよりも大事なものがあるの本質は

「何かを両手で扱えているか」

という問いなんだと思います。

 

 

そういうことを選手および保護者に伝えていかなきゃいけないし、

現状いっぱいいっぱいのスケジュールをこなしている子どもに

何も望んではいけないんだとも思います。

 

僕は平日2回の練習でもここまで出来るよってことを証明したい。

 

 

日本の育成も理論や理屈の前に

指導者自身が両手で扱えているかを問うほうが重要な気がします。

 

 

 

ではでは